TAKU KO / ZE HU / 胡 澤

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1997年生まれ  中国・上海出身

BAS First Class Honours 2017 - 2021
School of Creative Media, City University of Hong Kong

Research Student 2022 - 2023
多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース

Master 2023 - 2025
多摩美術大学大学院情報デザイン学科サウンド&メディア芸術研究グループ
Projects are listed in chronological order.

Wasteland Encounter
2021/06
Graduation Thesis
 メインストリームの人生から脱落し、自己否定感が極まった人はどうやって生きていけばいいのか?
  この作品は、マイケル・トンプソンのゴミ論 (Rubbish Theory) 、ジェーン・ベネットの生気物質論 (Vibrant Matter)、及びジョルジョ・アガンベンの理論を参考し、自分価値の再帰をテーマとした映像作品である。
 主人公は死後、生前に住んでいた、まるでゴミ屋敷のような部屋に戻った。ゴミとの出会いが、彼のインスピレーションになり、彼はゴミを聖なる器とし、一面的な価値観の世界線から自分を解放する。
  自分の世界観と 「真」 の世界との間には、まだ知られていない可能性が存在している。モノがゴミになるということは、そのモノの経済的寿命と消費価値が尽きると意味するが、そのモノ自体は、記号論的抑圧から解放される。ゴミは、 「役に立たなければならない」 という呪縛から解放され、無限の 「可能性」 を持つ状態、あるいは原点に戻れる。つまり、ゴミになることは、自分の人生を見直し、やり直すチャンスである。
 たとえメインストリームの評価システムから逸脱しても、自分の最適なルートにはいつか辿り着けるはず。

Features
TouchDesigner, MaxMSP, FinalCut, RunwayML


がん・ガン・GAN
2022/01
Solo Project

 人類の文明は、火薬が出来上げた瞬間で加速したかもしれない。人は火薬の誕生によって、かつてない破壊力を手に入れ、傷害・征服・破壊をより効率的に実行できるようになった。 一方、人の体の中には、加速する時代に呼応するように、癌が広がり始めた。
 私は、火器暴力と癌を、現代のカタストロフィーの二つの側面として捉える。この作品において、私はまず癌の画像と銃や戦争のイメージをデータベース化し、そしてそのデータベースを敵対的生成ネットワーク (GAN) のトレーニングデータとして利用した。この作品で生成したのは、人間性の暗黒面を象徴する癌と暴力のハイブリッドである。
Features
RunwayML

Cityscape Postcards
2022/03
Solo Project
 海外にいる友達に、自分が見てきた東京の風景と、自分が感じだ都市の脈動と心の鼓動を伝えるために、国土交通省がリリースしたPLATEAU都市モデルデータを利用し、スタイル化した都市の風景を制作した。Features
TouchDesigner, PLATEAU

Collective Correctness
2022/04
Solo Project
 この作品は中国のSNSにおけるポピュリズムをテーマとしたシリーズである。この作品で扱ったアルゴリズムは、Lシステムという、形式文法で実行ルールを記述して再帰的構造を生成するものである。通常は植物のモデル生成に使われるが、この作品では漢字の翻訳 (transcode) の目的の上で使用される。
 私は四つのイデオロギー的なキーワードを選び、その漢字をまずASCIIコードに変換し、そしてLシステムの構文になれるまで、他の制御コード表で仲介翻訳した。得たLシステムは構造体を生成する。その構造体に、私はワイヤフレームなどのジオメトリー変換を加えて、ビジュアル表現を作り上げた。
 映像のパートでは、生成音楽が加えてる。選ばれたキーワードが関連する 「いいね」 などのデータが、その生成プログラムのデータ源となる。
Features
TouchDesigner, MaxMSP, Web crawler tool


vaLue-system
2022/09
Solo Project
 この作品の出発点は、中国におけるプロパガンダの氾濫である。この作品は、引き続きLシステムを使用していたが、この度はその文法的再帰性に着目し、自己書き換えによる構造体の成長が表現の手段となる。構造体は、特定の実行ルールとパラメーターで成長する一方、異変し始める。徐々に、元の姿が見えにくくなり、異様な形になる。この作品はこの手法で、繰り返される言葉が意味を失い、怪物になる現象を表現した。  Features
Houdini, Redshift Render, 3D printing

Work SelectionUpdated on  2024/04/15